お客様から「こういうこと(物)はできないか?」というご相談やお問い合わせをいただきます。まあ特注機器などはそうして作られるものなので、こちらとしては大歓迎なのですが、ご相談の内容によっては「何がしたいんだろう?」と思うこともしばしばあります。きっと我々の知らないところでいろいろご苦労があるんでしょうね。
以前、AES/EBU信号のLchとRchを入れ替えられないか?というお問い合わせがありました。それこそ「何のために?」と思ってしまいますが、これはいったんレシーバで受けてからLRクロックを反転させてトランスミッタに送ってやればいいので、簡単に解決できます。
Ch.1がL、Ch.2がRの通常の信号を、Ch1, Ch2とも L(またはR ) にして出力できないか?というお問い合わせの時はしばらく悩みました(どうやろうか、ではなく、なんで?)が、これはシリアル・イン/アウトのシフト・レジスタを組んで、LRクロックで切り替えることで実現できました。
こういうお問い合わせの解決用に、社内ではAES/EBUレシーバとトランスミッタ、CPLD、スイッチなどを実装したテスト基板を用意しています。CPLDは実験内容によって回路を書き換えられるので、試作や実験では大変便利です。
お客様からの「こんなことができないか?」というご相談は、我々にとっても製品開発などのヒントとして大変貴重なものです。お問い合わせだけなら無料wですので、お気軽にご相談ください。
上記を書いてから「そういえば・・・」と思って調べたのですが、CirrusLogicのCS8427 AES/EBU TranceiverはMONOモードを持っていて、Lch + Lch あるいはRch + Rchという出力を簡単に設定できることを思い出しました。これ以外でも同じ設定ができるAES/EBUレシーバーがあるはずですね。