「BUC、パッドは必要ですか?」

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BUC-HC

BUCシリーズはデジタル・オーディオ信号のバランスーアンバランス変換器です。BUCは高性能パルス・トランスによるバランス-アンバランス変換をしているため、バランス・ラインをアンバランス・ラインにそのまま変換すると、アンバランス・ラインの信号レベルが約4vになります。

AESAES-3規格ではアンバランス・ラインの信号レベルは1vp-pですから、このままでは規格外です。マトリクス・ルーターや映像分配器をデジタル・オーディオ信号用に流用しようというときには不都合になります。また相手機器がAES-3に準拠した入力の場合はオーバー・レベルとなり、ヘタをすると損傷を与えかねません。なのでこの場合は内部に減衰器(パッド)を組み込んで、AES-3準拠の信号となるようにしています。

一方、「機器のバランス出力をアンバランスに変換して同軸ケーブルで敷設し、相手機器の手前で再びバランスに変換して入力する」という使い方の場合は、パッドがあるとバランスに戻した時に信号レベルが足りず、相手機器で認識できなくなります。ですのでこうした用途でお使いの場合にはパッドを組み込まずに出荷しています。

BUCをご注文いただいた時に「パッドは必要ですか?」と確認させていただいているのはこのためです。お手数ですがどうかご理解ください。

ちなみに従来のAES-3id-20012010-07-09に撤回され、現在はAES-2id-2010およびAES-3-4-2009に引き継がれています。

AES-2idAES-3idなどの ”id” Information Documentといって、規格として制定される前の段階のドキュメントで、規格のような強制力はありません。これを踏み台として正式に規格となったのがAES-3-4-2009です。